Vision for Yaesu-dori Ave. 東京駅前八重洲通り将来ビジョン

ビジョン

八重洲通りとは?

江戸初期の八重洲通り周辺

出典:東京都立中央図書館「武州豊嶋郡江戸庄圖(部分)」

広小路として賑わう近世の八重洲通り

出典:国立国会図書館「江戸名所図会 7 巻[2](部分)」

現在の八重洲通り

八重洲通りは東京駅の駅前通りであり、東京駅前地域の中心を通る都市軸と言えます。通りの成り立ちは江戸初期にさかのぼり、江戸城築城のための船入堀が開削されたのち広小路として埋め立てられたことに端を発します。周辺の職人町は、東京駅八重洲口の開設後その交通利便性と立地により全国有数のビジネス街として発展することとなり、戦後は地下駐車場及び地下街の整備により地域の商業の一端を担っています。

八重洲通りは、船入堀・広小路・蔵地・町屋・歩車道・地下街・地下駐車場等、時代の要請に合わせて柔軟な空間利用を行ってきた通りと言え、現在沿道の再開発による都市更新が進む中で将来を見据えた新たな空間利用が求められています。

東京駅前八重洲通り将来ビジョンとは?

  • 東京駅前八重洲通り
    将来ビジョン対象範囲
  • 東京駅前地域のまちづくり
    ガイドライン2018対象範囲

本ビジョンは、八重洲通りを「歩行者中心」で「居心地の良い空間」として再編することを見据え、地元住民や民間事業者に将来像を共有することで、今後の八重洲通りのあり方を議論するためのたたき台となることを目的としています。

これまで、地域団体や地元企業によって構成される東京駅前地区駐車対策協議会において、八重洲通りの再編の可能性について議論を重ね、2023年10月には、道路を賑わいあふれる空間として活用する社会実験として「YAESU st. PARKLET」が実施されており、本ビジョンの検討につながっています。

道路空間の一部を活用した社会実験
「YAESU st. PARKLET」(R5)

2023年の社会実験の様子はこちら

将来ビジョン

世界随一の活気をまちへ表出させ、
人の流れを広げ、未来を切り開くみち

かつての八重洲通りには船入堀が開削され、全国から海を通じて江戸城築城のための資材や職人が集まり、埋め立て後は広小路としてまちのにぎわいが表出する場となっていました。

いまや国際都市となった東京の駅前通りである八重洲通りにおいては、その立地のポテンシャルを最大限に生かせるよう、まちの設えを整えることが重要です。まちの魅力を最大限引き出すとともに新たなにぎわいを創出し、日本の魅力を発信しながら、東京駅から駅前地域への回遊の基軸として東京の新しいシンボルとなるような人中心の道路空間再編を目指します。

ビジョンの実現に向けた基本方針

ビジョン実現のために2つの基本方針を掲げます。
また、基本方針に基づき、八重洲通りでの展開を期待する理想的なアクティビティのシーンを描きます。

基本方針01東京の新しい顔としての象徴的な都市軸への転換

周辺店舗のモバイルオーダーを使ってみようかな...

ベンチで一休み次はどこへ行こうかな...

仕事の合間に自然を感じながらコーヒー片手に一休み...

モビリティレーンを使って駅前地区を散策しよう!

日常のアクティビティシーン

※パースは検討段階のものであり、今後変更となる可能性があります。

1 - 1東京の新しい顔、八重洲を象徴する景観
  • 国際都市東京の玄関口として東京駅前の将来を牽引し、地域の誇りとなる高質な設え
  • 洗練された美しい街路景観を実現する、樹木や地上工作物の連続的で統一感のある配置
  • 中央分離帯も含めた一体的な道路の広場的整備
1 - 2歩行者中心の空間整備による回遊拠点化
  • 歩きたくなる快適な歩行者空間の拡大
  • 多様なモビリティへの円滑なアクセスを想定した道路
  • 歩行者の回遊の一助となるサイン計画

基本方針02居心地よく使うことのできる道路空間の実現

いろいろなところでイベントをやっていて楽しいまちだね!

緑や花がいっぱいでいいね!

東京駅の目の前でライブができる!

面白いパブリックアートがあるね!

段差がないから入りやすいね!

非日常のアクティビティシーン

※パースは検討段階のものであり、今後変更となる可能性があります。

2 - 1近世東京のスケール感に基づく
ヒューマンスケールな空間
  • 江戸時代の町割りを活かした居心地のよい多種多様な滞留スペースの確保
2 - 2緑を豊かに感じられる
空間の演出
  • 低木地被・花等の身近に感じられる植栽の配置
  • 地域の環境改善に寄与するサステナブルな道路空間(グリーンインフラ等の導入)
2 - 3利活用を促進させる
オープンスペース機能の配置
  • 沿道事業者、近隣商業者等、市民による道路利活用の場
  • 観光客やオフィスワーカー等、多様な属性の利用者を想定した設え

今後の進め方

本ビジョンを実現するためには、今後ハードとソフトの両面で検討を進めていく必要があります。本ビジョンをたたき台として、地元住民や関係機関と協議を行いながら、随時、内容のアップデートを行っていきます。

道路空間利活用の制度ほこみち制度

令和2年に国土交通省は、道路における「通行」以外の柔軟な利用の促進を目的に、歩行者利便増進道路(ほこみち)制度を創設しました。これにより、歩道上へのオープンカフェやベンチなどの設置がより柔軟に認められるようになり、沿道との連携等によるにぎわいの創出が期待されています。

ほこみち指定された道路のイメージ

出典:国土交通省HP 歩行者利便増進道路制度とは

都内でのほこみち制度導入事例(新虎通り)

ハード整備を見据えたソフト施策の事例御堂筋チャレンジ(大阪市 御堂筋)

大阪のメインストリートである御堂筋では、2037年までに「完全歩道化」を目指しており、その第一段階として側道の歩道化が進められています。実現のための影響検証として、閉鎖された側道を活用した滞在空間や賑わいの創出が行われました。地元企業などで構成されるエリアマネジメント組織によって運営されています。

側道を活用した滞在空間の創出

出典:大阪市HP3期整備区間実施内容/検証結果

新たなモビリティの実証実験

出典:大阪市HP 御堂筋チャレンジ2023の検証結果について

さらなる可能性の検討

官民を超えたシームレスな一体利用

道路空間をフル活用したイベントの開催

誰もが思い思いにくつろげる広場的な歩道空間

歩行者空間の最大化と様々な面的な利用を受け入れる設え

※パースは検討段階のものであり、今後変更となる可能性があります。

ビジョンを実現するにあたっては、東京の玄関口としての八重洲通りのポテンシャルを最大限活かしながら、時代の変化や検討上の課題も踏まえ、計画の内容を柔軟に見直していく必要があります。そこで、今後検討を進める中で、将来像の可能性を広げるために様々な夢のあるアイデアを取り入れ、適宜アップデートを行うものとします。

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